今週の2階新入荷 ヘビ、トカゲ
お久しぶりです髪の長い方の佐藤です。
今週も各所から幅広く色々来てます。
それでは早速新入荷の紹介に行ってみましょ~
ミドリカサントウ
Ptyas nigromarginata
インドから中国にかけての内陸の標高が高く人の手があまり入ってない森林に棲息する、属内最美麗とされる稀少な過山刀(カサントウ)。
昔は着状態が良くないせいか「餌を食べない」「食べても死ぬ」と言われ、アジアの「死に蛇」のひとつと称されたほど。
しかし近年は着状態の良い個体が入荷されることが多く、それなりに飼えるように感じるので挑戦する意味は大いにあると思います。
1匹のみ。
ボルネオショートテールパイソン
Python breitensteini
ボルネオブラッドパイソンの流通名でも馴染みある、ボルネオ島に分布するぶっとい大蛇。
既に胴回りは人間の太もも並のあまり見ない特大サイズの入荷です。
近縁のスマトラショートテールパイソンP.curtusの一部の個体群に似ますが頭部の鱗相などで判別可能です。
最大で200cm程まで成長するそうですが飼育下ではそこまで大きくならないように思います。
それにこちらの個体はパッと見ですが♂っぽい。
大蛇としては現実的に終生飼育可能なサイズであると思うので是非大蛇飼育を始めてみたい方はいかがでしょうか。
アオダイショウ ‘アルビノパターンレス’
Elaphe climacophora
アオダイショウの特徴であるハシゴ模様が消失したパターンレス、それにアルビノを追加したスッキリとした印象の美モルフ。
ブラックラットスネーク ‘アルビノhet.アザン’
Pantherophis sp.
元々は黒っぽい色合いのブラックラットスネーク。それをアルビノ化すると前述の黄色っぽいアオダイショウとは異なりなんと可愛らしいピンク色に。
最近出回り始めたアザンもヘテロで含んでいますので是非繁殖計画の1匹に。
ヒガシモンペリエヘビ
Malpolon insignitus
元々はニシモンペリエヘビM.monspessulanusの亜種でしたが独立。
ニシモンペリエの種小名monspessulanusが模式産地であるフランス南部の街「モンペリエ」のラテン語名なので、これでは本種はモンペリエヘビでは無くなってしまった!と思いましたが一応コモンネームや和名ではモンペリエの名は据え置きのようです(笑)
地中海沿岸地域の東側に分布し、性的二型があることでも知られています。
具体的に色彩が雌雄で若干違う他、最大サイズも雄が200cm程まで成長するのに対して雌は最大でも150cm程。
昼行性のヘビにしては充分大きい部類ですので飼育の際は底面積を広く取ってあげましょう。
本種をはじめアレチヘビ科の多くは鼻と目の間にある分泌腺からワックス状の油分を出し、自身の身体に擦り付けること(グルーミング)でも知られています。
これは乾燥した土地での保湿の意味もある他、繁殖期の際には既に交尾済みの雌を雄が避けるためのマーキングとしての効果があるようで、こうした擬似的な社会性があることが報告されています。
ちなみにこの分泌物を自身に擦り付けるグルーミングは飼育下でも観察することが出来ます。
ショカーアレチヘビ
Psammophis schokari
サハラ砂漠以北のアフリカ西部から南アジアまでの広大な地域に分布する、最大で1m程の中型のアレチヘビ。
同じエジプト便で流通するエジプトアレチヘビP.aegyptiusやオリーブアレチヘビP.sibilans同様、比較的マウスに餌付きやすく飼育のし易いオススメのアレチヘビ。
本種をはじめアレチヘビ科の仲間は全ヘビ類の中でもとりわけ活動に適した�体温が高いため上手に飼うには広めのケースや局所的に身体を暖められるホットスポットの設置、ある程度の昼と夜の温度差などを与えてやると良いです。
見違えて活性が上がりますし「今まで冷凍ヤモリの匂いが無いとマウスを食べなかった」という個体もこれでマウスに餌付いたりすることもあります。
一般的なヘビを飼うように狭いケースでパネヒのみの飼育でも飼えなくはないですが、本種の本来のポテンシャルを引き出したいのなら騙されたと思って是非お試しあれ。
アカクチバシヘビ
Rhamphiophis oxyrhynchus
アフリカ東部に分布するサビイロクチバシヘビR.rostratusとかつては亜種関係であり、過去にはタンザニア便でサビイロクチバシヘビが流通していたこともあってか、本種はよく「サビイロクチバシヘビ」の名で混同して流通していました。
そのためサビイロクチバシヘビが特徴的なアイライン状の模様や鱗を縁取られたような特徴的な模様があるのに対し、本種はスッキリとした色彩なためムジサビイロクチバシヘビと呼ぶこともあります。
本種は主にアフリカ西部に広く分布するクチバシヘビで名前の通り嘴状に尖った吻端板が特徴的。
最大1m程とされていますが個人的に過去には1.5mに迫る巨大な個体も扱ったことがあるのでその限りでは無いようです。
個体によりしっかり赤みの出た個体や灰色がかった個体も見られます。
食性は若いうちは小型の爬虫類などを好み、成長するにつれ哺乳類や鳥類なども食すようになる典型的なジェネラリスト。
飼育下ではまずいきなりマウスに餌付く個体がほとんどなので餌の心配は要らないでしょう。
写真の2匹が来てます。
ガンスタマゴヘビ(ミドリタマゴヘビ)
Dasypeltis gansi
「全然緑じゃないじゃん!」と思ったそこのあなた。大丈夫私も思ってます。
昔日本で紹介された個体が緑がかっていたことからこの名が付いた経緯があるようで、確かに稀に緑…ぽい…?個体が見られます。
名前の通り卵を専門的に食べる(こういうの食性が幅広いジェネラリストに対してスペシャリストって言うらしい。)ヘビで、卵を丸呑みして食道内で脊柱の突起で殻を割って中身だけを啜り殻を吐き出すユニークな捕食を見せてくれます。
よくタマゴヘビは「卵を食べるから歯が無い!」と言われますが厳密には一応あります。
上下の顎骨の後ろの方だけ申し訳程度に残ってます。
まぁ咬まれてもこんなとこ届かないので怪我なんて一切しませんが(笑)
ちなみにヘビって他の動物では固定されているはずの方骨(方形骨)が頭蓋から浮いており、長く可動性のある骨になっているので顎が実質二段階で開くため自身の顔面より大きな物を呑み込めるんですが、タマゴヘビに関しては頭頂骨と側頭骨の接合部まで動くので実質三段階で顎が開くようです。やばすぎ!!
タマゴヘビの仲間は、好戦的で毒性の強いノコギリヘビ(カーペットバイパー)Echis属と酷似しており、色彩や柄のみならず威嚇方法まで似通ってます。
具体的にはノコギリヘビの仲間は「ノコギリ」の名前の通り鱗を擦り合わせてノコギリのような音を出す威嚇行動をしますがタマゴヘビの仲間もこれをします。
初見の人はタマゴヘビのこの行動にびっくりすると思いますが、飼い込んで落ち着くとこの行動はあまり見れなくなってしまいます。
飼育に関してよくタマゴヘビは「絶食に強い」と言われます。が、確かにそうなんですが普通に飼育下ではそれなりに給餌して下さい。
今回沢山来てますがいつもすぐ売れてしまうので探していた方はお早めに。
ヘラルドスネーク(クチベニヘビ)
Crotaphopeltis hotamboeia
サハラ砂漠以南のアフリカ大陸に広く分布するヘビで、コモンネームの「ヘラルド(Herald)」とは本種が世に広く知られるようになった南アフリカの刊行物の名が由来。
やや多湿な環境を好み、餌には小型の両生類爬虫類などを好みます。
ちなみに今回2匹来ているのですがどちらもいきなりピンクマウスを食べています。
本種は「クチベニ」の通り上唇板が色付くことが和名の由来ですが、この色彩には同種間でも色彩に幅があり、赤色のものも居れば今回来た個体のように白くモノトーンチックなものも見られます。
2匹来てます。
カミンギーモニター(ミンダナオオオトカゲ)
Varanus cumingi
フィリピン南部の島々に分布するオオトカゲで、生息地が生息地なだけあって流通は非常に少なくペットトレード上では希少な存在。
今回はなんと国内のブリーダー様が殖やされたCB個体。
1匹のみ。
ツナギトゲオイグアナ
Ctenosaura similis
トゲオイグアナ最大種にして最速のギネス記録を持つ俊足のトゲオイグアナ。
まあ確かに速いんですが飼育下の狭いスペースではそのスプリントをなかなか見られませんね。
本種は若い頃は地味な印象を持たれがちですが、成長するとオレンジや青などの色彩を発色し、トゲオイグアナ最大種に恥じない怪獣のような迫力ある姿に成長してくれます。
1匹来ており元々在庫した個体と合わせて選べます。
ホウセキカナヘビ
Timon lepidus
名前の通り宝石が散りばめられたような美しい姿になる大型のカナヘビ。
カナヘビの中ではやや大型化し人慣れもしやすいことからペットリザードとして昔から親しまれています。
飼育も容易で餌もなんでも食べてくれますので初めての方にもオススメのトカゲ。
ヌージャンキノボリトカゲ
Diploderma cf. slowinskii
一応「ヌージャンキノボリトカゲ」の名で来ましたが前回入荷のヌージャンキノボリトカゲと様相がやや異なる気がするようなしないような…
中国内陸部の降雨量の多い山林にはキノボリトカゲが3~40種程確認されており今回入荷した個体はその内のどれかでありましょう。
今回来たのは喉元の発色が無いタイプの種なのでいくつかに絞れるようです。
この辺の樹上アガマに精通してる方って案外少ないんですよね。
是非この機会にのめり込んでみては。そして私めにご教授願います…
複数来ており雄多め。
セイブステリオアガマ
Laudakia vulgaris
「ステリオ」とは本種が旧Stellagama stellio(ステリオアガマ現Laudakia stellio)の亜種だった際の種小名の名残りで、現在本種に「ステリオ」の名が付くのは本来は不適切ですが、長いことステリオアガマの亜種だったので別に誰も違和感を覚えることは無いでしょう。ヒガシモンペリエヘビと同じ現象が起きてますね。
ちなみにステリオは「星」のことで、ステリオアガマのどの旧亜種もそれぞれ星空のようなスポット模様を持つことから。
本種はレバント地方からエジプト北部にかけての割りと狭い範囲に分布しており、その中で3亜種が知られています。
今回来たのは特徴から基亜種のシナイステリオアガマL.v.vulgarisと思われます。
3匹来ておりパッと見ですがトリオっぽいです。
ファイアスキンク(ベニトカゲ)
Mochlus fernandi
体側面が燃えるような赤色の、安価ながらも美しいスキンク。
飼育も一旦環境に馴染んで落ち着けばスキンクらしくなんでも食べてくれる本当にイイトカゲ。
国内での繁殖例もありますので是非繁殖に挑戦して頂きたいですね。
複数来てます。
ワキモンユタトカゲ
Uta stansburiana
北米西部の乾燥地帯に棲息する小型のトカゲで、ユニークで擬似的な社会性を持つ面白いトカゲ。
雄が3つの色彩パターンに分かれ、それぞれが三すくみの関係性になることから巷では「三すくみトカゲ」や「じゃんけんするトカゲ」などと表現され、ビジネスなど現代社会における例え話に用いられることもあります。
1ペア来ており元々在庫してる個体含め色々と選べます。
トウブニワカナヘビ
Lacerta agilis exigua
欧州から中央アジアにかけての広い範囲に分布するニワカナヘビ。
その中でも東方の中国西部まで分布するのが本亜種トウブニワカナヘビ。
カナヘビ全体の中ではやや飼育にクセがあるので特に導入初期のケアはしっかりしてあげましょう。
しっかり発色してる良いサイズ感のペアで来てます。
以上で新入荷の紹介となります。佐藤
【オマケ】
他スタッフにも「なんかイイ」と好評のカリナータのセレクト個体。模様がポールソンみがありますし現物はほんのちょっっっっっと青みがかっていて素敵です。
ちなみにカリナータのマーブル個体は入荷からいきなりピンクマウス食ってます(笑)何気にすごいんですよ!
今回紹介したヘラルドも、カエルやヤモリを使わずともいきなりピンクマウス食ってます。要ちょいテクですがもう少し落ち着けばもっとすんなりいけそう。
超絶スーパーウルトラレアなスマトラ産マレーベニ。脱皮後本領発揮して息を呑む美しさです。
なんでか即売れしてないキールシポ。
青みがかっていて素敵です。
ズッチリねずみのサービスショット。ちなみに恒温動物の中で1番好きなのはねずみです。
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この度、植物業界の大御所の方たちからお声をかけていただき
植物と爬虫類のコラボレーションイベントを開催することとなりました。
同じ生き物を扱う立場としてお客様に生物のいる楽しい生活を提案できたら嬉しく思います。
まだ少し先のことですが、皆様のご来場をお待ちしています!名だたる有名店舗様達にもご参加いただく予定です!お楽しみに!!
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