今週の2階新入荷 ヘビ、トカゲ
こんばんは髪の長い方の佐藤です。
最近よく思うのがウチのスタッフ皆それぞれ色んな趣味嗜好があり、それを交えて思い思いのブログを書いていて面白いなぁと。
良くも悪くも私は幼い頃からずっと続いている趣味が生き物、特に爬虫類くらいしかないのでそろそろ別の趣味も探してみようと思います。
事実他の趣味で得た知識が巡り巡って爬虫類で役に立つことが多々ありましたので自分の見識を広げる意味でも良いんじゃないかなぁ。ってまた爬虫類に繋げようとしてる(笑)
前置きは程々に、今回はヘビメインでインドネシアや中国から美個体や珍品のワイルド達が多く来ております。
それでは早速紹介に行ってみましょ~
パプアンパイソン
Apodora papuana
咬む!悪食!でかい!ことからニューギニアの邪神と一部から畏れられたモノタイプ(一属一種)なニシキヘビ。
実態はファーストコンタクトに気を付けて手に持ってしまえば咬んで来ず、悪食が功を奏して飼育下ではなんでもよく食べ、非特定動物で最大クラスの大蛇を自宅で飼えるロマンがある。と、なんだか良いことづくしなヘビ(笑)。
属名のApodoraとはギリシャ語で「皮膚の剥離」を意味し、本種の薄くて繊細な皮を表しており、輸入段階で鼻を摩ったり傷が目立ったりする個体が多いのも納得できます。
今回来たのはそのような目立った傷もなく、幼体色と成熟した際の色が混じりあったようないつもより面白い色合いの個体。
サンビームヘビ
Xenopeltis unicolor
半地中棲の人気のギラギラヘビ。
いつもより少し大きめの個体。
ハイナンサンビームヘビ
Xenopeltis hainanensis
(画像は脱皮前)
前述のサンビームヘビと良く似ますがずんぐりむっくりな体型、すん詰まった吻、口唇周りの鱗やより少ない歯などの差異が多く見られるれっきとした種。
脱皮前であまり参考になりませんが質感もキュピキュピとしたサンビームヘビと比べこちらはややマットで光沢も鈍く感じます。
大袈裟に言うならまるでベトナムライノラットスネークGonyosoma boulengeri とハイナンライノラットスネークG.hainanense の違いのよう。
本種は和名や学名にハイナン(海南)の名が付きますが海南島固有種というわけでもなく、トンキン湾を挟んだ対岸の中国南東部やベトナム北東部にも局所的に分布します。
それでも流通は非常に少なくいつでも手に入るというヘビではないので居るうちに買っておきましょう。
シナフルートヘビ sold out!
Sibynophis chinensis
ナミヘビ上科内でもフルートヘビ亜科に属するユニークなヘビ。
フルートヘビ亜科はアジアの一部地域と中南米に飛び地的に棲息しており、おそらく今から数千万年前にユーラシアとアメリカ大陸が陸続きとなったベーリング地峡を本種達の先祖達が移動して起きたものと思われます。
これは前述のサンビームヘビ達もそうであり、近縁とされるメキシコパイソンLoxocemus bicolor が地球の反対側で見られる理由と同じで、こうした事柄からもこのヘビ達が早い段階で種分化したより原始的なヘビ類であることを表しています。
話をミクロな視点に戻すと、フルートヘビ亜科のヘビ達は姿形は違えどどの属も特徴的な歯を有しており、フルートヘビ属も属名のSibynophis (sibyna(槍のような武器)+ophis(ヘビ))の通り槍のように細長い歯を上顎に沢山持ちます。
以前流通のあった同属のクビワフルートヘビS.collaris とよく似ていますが今回来たのは上唇板や側頭板の特徴からシナフルートヘビと思われる個体。
過去に個人的に飼育した個体はピンクマウスを食べましたがカエルやトカゲ類から始めるのが無難です。
本来湿度のある森林や草地に棲むので乾きすぎと高温には注意しましょう。
長ったらしいブログ書いてる間に早速ご購入頂きました!
コモチナメラ
Oocatochus rufodorsatus
別名ミズナメラの通り半水棲と言っても過言では無いほど水場に強く依存し、かつてはナメラ(Elaphe)属に含まれていた現在はモノタイプ(一属一種)なヘビ。
コモチの名の通り旧Elaphe属のヘビ内では珍しく本種は卵生ではなく仔どもを産む卵胎生。
しかし外温動物である爬虫類にとって過酷な地域である高緯度なロシア等まで分布を持つ爬虫類の中では珍しいことではありません。
同じく高緯度にも分布を持ちながら卵生であるサラサナメラは孵化日数を極限まで短くする(20日ほど)など高緯度地域の爬虫類は彼らなりの生存戦略を持ち合わせています。
それに完全水棲に近いミズヘビ達の中には卵胎生の種も多いのでもしかしたら本種が水に強く依存することもなにか関係があるのかもしれませんね。
本種は水に依存するということもあって海外ではフロッグイーターと呼ばれるほどカエルが大好き。もちろん魚も食べます。
個人的に想い入れのある蛇でもありますが流通はなんだかとても久しぶりな気がするので、欲しい方は早めのご決断を。
種小名のrufodorsatusは「赤い背中」を表しますが、画像のようなアネリ調のモノトーンチックな個体も来ています。
アカマダラ
Lycodon rufozonatus rufozonatus
主に中国大陸に棲息し一部日本の対馬、亜種は南西諸島にも分布するマダラヘビ(オオカミヘビ)。
属名のLycodonとは「オオカミの歯」を意味し、頭骨に不釣り合いなぐらい大きな歯が上下の顎に並ぶことを表しています。
種小名rufozonatusは「赤い環状模様」を意味し本種の特徴的で美しい色合いを表しています。
飼育は中国から輸入されるWC(野生採集個体)の中でも餌付いてしまえばとても飼いやすく一部のコアなファンの間では国内外問わず繁殖も盛んで様々な色彩変異も知られています。
パイサイドの様な個体も来ています。
キイロマダラ
Lycodon flavozonatus
前述のアカマダラが種小名rufozonatus(赤い環状模様)ならこちらはflavozonatus(黄色い環状模様)。
飼育はアカマダラ同様でトカゲ類を好みますがマウスなどの小動物も普通に食べます。
アカマダラでさえ輸入が減少する中、本種はより目にする機会が減っているので欲しい方はお早めに。
アカハラユウダ
Trimerodytes annularis
近年再分類され新しい属名が与えられた旧シナユウダ(Sinonatrix)属(現在は抹消)のヘビ。
旧属名から分かる通りアジア版のナトリクス(Natrix:ヨーロッパを中心に栄えるユウダ)のような生態をしており、水場に依存し魚やカエルなどを捕食します。
違うと言えばアジアのヘビらしく高温には弱い印象なので温度管理には注意しましょう。
近年は特に中国の水辺のヘビの流通が非常に少なくなっています。
あの時買っておけば良かったとならないように。
オオグシモリドラゴン(オオグシミナミモリドラゴン)
Lophosaurus dilophus
種小名からディロフスモリドラゴン(ディロフスミナミモリドラゴン)とも。
通常のモリドラゴンGonocephalus やミナミモリドラゴンHypsilurus 達とはまた別のタクサのモリドラゴンであり、過去にはHypsilurus と分類されていたややこしい過去を持ちます。
「オオグシ」の名の通り成長したオスは鋸状のクレストが大きく発達し(メスもそれなりに成長します)、とても見応えある姿に。
この辺のトカゲ飼育の例に漏れず本種も止水を見つけるのが得意ではありませんので、導入直後はしっかりミスティングや滴下で直接水を飲ませてやりましょう。
メス?っぽいヤング1匹のみの入荷です。
以上で新入荷の紹介となります。
佐藤
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